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加納新太

  • 職業は著述家・作家・脚本家。自称では「物語探偵」(narrative detective)。

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カノウの本・既刊

  • : 君の名は。 Another Side:Earthbound

    君の名は。 Another Side:Earthbound
    新海誠監督の映画『君の名は。』の小説版です。新海監督執筆の『小説 君の名は。』が、映画と同じストーリーラインを追うのに対し、こちらでは、短編集形式で登場人物を掘り下げをしています。「これを読むと映画の内容がすんなり理解できる」と角川の玄人衆から高評価を受けました。リアル書店では見つけにくい本のようなので、取り寄せ等の対処をお勧めします。

  • : いなり、こんこん、恋いろは。

    いなり、こんこん、恋いろは。
    月刊ヤングエース(角川書店)連載中の漫画『いなり、こんこん、恋いろは。』(よしだもろへ)の小説化です。この作品に惚れ込みました。表紙はよしだ先生に描いていただけました。幸せです。

  • : アクエリアンエイジ 始まりの地球

    アクエリアンエイジ 始まりの地球
    カードゲーム「アクエリアンエイジ」のマンガ版です。短編形式で6編収録されています。月刊コンプティークで連載しました。全編の脚本を書いています。

  • : シャイニング・ブレイド 剣士たちの間奏曲

    シャイニング・ブレイド 剣士たちの間奏曲
    RPG「シャイニング・ブレイド」の小説版です。サイドストーリーを集めた短編集です。主人公レイジとヒロイン・ローゼリンデが初めて出会うエピソードも収録されています。

  • : アクエリアンエイジ フラグメンツ

    アクエリアンエイジ フラグメンツ
    トレーディングカードゲーム「アクエリアンエイジ」の小説版です。公式Webサイトでの連載に加筆修正したものです。

  • : 小説 劇場版ハヤテのごとく! HEAVEN IS A PLACE ON EARTH

    小説 劇場版ハヤテのごとく! HEAVEN IS A PLACE ON EARTH
    週刊少年サンデーで連載中、畑健二郎作「ハヤテのごとく!」が劇場アニメになりました。その小説版です。私はこの漫画が大好きで、書けて幸せでした。

  • : 秒速5センチメートル one more side

    秒速5センチメートル one more side
    映画『秒速5センチメートル』のノベライズです。新海監督版の内容を逆サイドから描いた物語になっています。第1話がアカリ視点、第2話がタカキ視点です。第3話は交互に入れ替わって展開します。

  • : シャイニング・ハーツ やさしいパンの薫る島

    シャイニング・ハーツ やさしいパンの薫る島
    RPG「シャイニング・ハーツ」の小説版です。原作の物語のサイドストーリー的な位置づけです。3人のヒロインは全員登場し、ゲームでは出番の少なかった海賊ミストラルも活躍します。牧歌的でやさしく、すべてが満ちたりた世界を書こうと思いました。満足しています。

  • : fortissimo//Ein wichtiges recollection

    fortissimo//Ein wichtiges recollection
    シナリオを担当しました。PCゲーム「fortissimo」のコミック版です。本編のサイドストーリーです。原作:La'cryma、漫画:こもだ。

  • : 世界めいわく劇場スペシャル

    世界めいわく劇場スペシャル
    全編ギャグのドラマCDです。シナリオを書きました。こういうのも書けます、というかこっちが得意技です。守銭奴の人魚姫、腐女子のマッチ売り少女、百合ハーレム状態の白雪姫、全ての言動が破滅的なシンデレラ、などが世界の名作童話をむちゃくちゃに解体します。役者さんにはほとんど無茶振りともいえる「一人最大9役」を演じていただいています。

  • : シャイニング・ウィンド -アナザーリンク- 鬼封じの剣士

    シャイニング・ウィンド -アナザーリンク- 鬼封じの剣士
    RPG「シャイニング・ウィンド」の小説版です。ゲーム本編のノベライズではなく、主人公たちの過去の物語を書きました。自分に伝奇小説が書けるか、ジェットコースター型の展開が書けるか、というのが、個人的なチャレンジでした。ありがたいことに、かなり好評を博しています。

  • : シャイニング・ティアーズ to ウィンド 姫君たちの冒険

    シャイニング・ティアーズ to ウィンド 姫君たちの冒険
    RPG「シャイニング・ティアーズ」「シャイニング・ウィンド」の短編集です。基本的に、原作の物語がスタートする前を舞台にしています。いわゆるプレ・ストーリーです。エルウィン、マオ、ヴォルグ、ブランネージュ、クララクランが登場します。

  • : ほしのこえ あいのことば/ほしをこえる

    ほしのこえ あいのことば/ほしをこえる
    原作/新海誠。新海監督のデビュー作を小説化したものです。少女視点の「あいのことば」、少年視点の「ほしをこえる」の二部構成となっています。表紙はブルーの箔押しで、美しいデザインです。『雲のむこう、約束の場所』と並べてみると、帯込みで対比的になるようにデザインされています。

  • : シャイニング・ティアーズ 神竜の剣

    シャイニング・ティアーズ 神竜の剣
    RPG『シャイニング・ティアーズ』の小説版、続編です。単独の本としても読めるつくりになっています。作者としては、前作よりも納得のいく出来です。勇ましい物語です。

  • : 雲のむこう、約束の場所

    雲のむこう、約束の場所
    原作/新海誠。劇場アニメーション映画『雲のむこう、約束の場所』を小説化したものです。装丁がとても美しく、それで手に取った方も多いようです。

  • : シャイニング・ティアーズ 双竜の騎士

    シャイニング・ティアーズ 双竜の騎士
    セガのRPG『シャイニング・ティアーズ』をもとにしたヒロイック・ファンタジィ小説です。ノベライズです。

  • : タウンメモリー

    タウンメモリー
    架空の海辺の街(モデルは藤沢あたり)に暮らす女子高生が主人公の日常小説です。題材的に、少し恥ずかしいなという気分もありますが、気に入っている作品です。

  • : アクエリアンエイジ Girls a War War!

    アクエリアンエイジ Girls a War War!
    マンガです。トレーディングカードゲーム『アクエリアンエイジ』のキャラクターが毎話ドタバタ暴れて大変なことになります。もとはゲームの遊び方をチュートリアルするマンガだったのですが、いつのまにか趣旨が変わっていました。シナリオを担当しました。絵は『少年陰陽師』のあさぎ桜さん。

  • : 月姫 アンソロジーノベル〈2〉

    月姫 アンソロジーノベル〈2〉
    PCゲーム『月姫』を題材にしたアンソロジー短編集、第2巻です。第二話『天へと至る梯子』を執筆しています。琥珀が主人公です。

  • : 月姫 アンソロジーノベル〈1〉

    月姫 アンソロジーノベル〈1〉
    PCゲーム『月姫』を題材にしたアンソロジー短編集です。遠野秋葉が主人公の第一話『かわいい女』を執筆しました。

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2019年4月

2019年4月13日 (土)

[ドラクエ10]姫が夢見たオルタナティブ・ワールド(4)

※注:「ドラクエ10」を、私がどういうふうに「読んで」いるのか、物語のスキマをどういう形で埋めて空想しているのか、ということを、自分勝手に語るエントリです。
 こうにちがいない! ということではなく、こういうふうに捉えれば、読み手の私は心豊かなキモチになれますという、そういうニュアンスです。
 外伝等は参照しておりません。

●第1回からお読みください
[ドラクエ10]姫が夢見たオルタナティブ・ワールド(1)
[ドラクエ10]姫が夢見たオルタナティブ・ワールド(2)
[ドラクエ10]姫が夢見たオルタナティブ・ワールド(3)

こちらもどうぞ→[ドラクエ10]女神ルティアナ、あなたはだあれ

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●魔物の王国アラハギーロ

 実際にゲームに採用されたアラハギーロのストーリーは以下のようなものです。

 砂漠の国アラハギーロは、なぜか住民の全員が名前と記憶を失っているという、謎めいた都です。『THEビッグオー』のパラダイムシティに似ています。
 アラハギーロにはモンスター格闘場があります。住民たちは、格闘場でモンスターたちが殺し合う姿に熱狂することで、記憶がない不安をまぎらわせています。
 格闘場では、負けたモンスターは容赦なくその場で死刑になります。その死刑の瞬間を見ることに、人々は熱狂しているのです。

 じつは、この都では、モンスターと人間とが入れ替わっていました。都の人々は、元は全員モンスターでした。記憶が封じられているのは、モンスターだった頃のことを思い出させてしまうと人間としての生活にさしさわるからです(たぶん)。
 そして、格闘場で戦わされているモンスターは、じつは姿を変えられてしまった人間でした。つまりここは、モンスターが支配し、人間たちがモンスターに変身させられて格闘場で死ぬまで戦わされているという町だったのです。

 元々のアラハギーロの格闘場は、ここまで血なまぐさいものではありませんでした。モンスターが格闘選手として、まもの使いがトレーナーとして、ともに手を取って強さを極めよう、という、現代の格闘スポーツに似た性格のものでした。ポケモンとポケモントレーナーの関係に近似です。

 アラハギーロに魔王軍が攻めてきて、劣勢に立たされたことが運命の岐路となりました。アラハギーロ軍は、格闘場のモンスターを最前線の捨て駒兵士として使うことを思いつき、格闘場責任者のまもの使いベルムドにそれを強要しました。

 ベルムドにとってモンスターは、苦難をともにした仲間です。サトシのところに軍隊がやってきて、「ピカチュウを兵器として使うことにしたから最前線で死ぬまで戦ってこい」と命令したようなものです。

 最前線においやられて、傷つき倒れていく自分の仲間モンスターを目の当たりにしたベルムドは、魔王軍ではなくアラハギーロに憎しみを向けます。

「人間とモンスターが今すぐ入れ替わればいい。捨て駒として死ぬまで戦わされる苦しみを人間自身が味わえばいい」

 皮肉めいた魔界の芸術家マデサゴーラは、これを面白いと思い、彼の願いを聞き届けたのでした……。

 物語のすじとしては、これは、「巨大な権力を持った魔王の悪趣味」と受け取るべきものなのでしょう。
 でも、ベルムドの叫びは、人として理解できるし、共感すら可能なものです。繰り返しになりますが、「人として理解も共感もできる」願望をかなえてやっている点で、マデサゴーラを邪悪の一言では断じきれない様相になっているわけです。

 

●アンルシアは「まもののいない世界」をつくる

 この、通称「偽アラハギーロ」の都を、アンルシアが作ったという場合、どうなるのか。

「セカンドリリース構想文書」にはこうあります。

 勇者の力はその生命力を代償として自分の理想の世界を創造するというもので、逞しく力を身につけた勇者ならば、魔物のいない平和な世界を創りだせるはずあった。
 しかし、不完全な覚醒で未成熟な力を使った勇者姫の造りだした世界は現実の世界と混在する非常に曖昧な状態で(後略)

(c)2018 SQUARE ENIX CO.,LTD.All Rights Reserved.
『セカンドリリース・シナリオ構想』
2018年7月29日開催の「ドラゴンクエスト夏祭り2018 EAST」ステージイベントより


 つまり、
・勇者の力とは、「自分の理想の世界を創造する」こと。
・その力の目的は、「魔物のいない平和な世界を創りだす」こと。
・しかしアンルシアは未熟なので、「曖昧な状態の世界を創ってしまう」

 前のエントリで提案したように、ここでは、「アンルシアは自分が勇者であるということを受け止めきれない」少女であるという人物理解をしています。
 だから、「自分はただの村娘だ」という世界を創ってしまおうとする。

 ただ、アンルシアは基本、良い子なので、「とにかく自分の責任を放り出せればそれでいい」とは考えない
 期待されている通り、魔物のいない世界を創ることができれば、勇者はお役御免となるので、ただの女の子として生きることが許されると考える。実際にそうする。現に「セカンドリリース構想文書」では、グランゼドーラ周辺を「魔物の存在しない世界」にすることには成功している(っぽい)。

 そんな「魔物不在の領域」をアラハギーロにも広げようとするのですが……。まさにその瞬間、

「人間とモンスターが今すぐ入れ替わればいい!」

 ベルムドの、呪いと憎しみにみちた絶叫を、魂の深いところで聞いてしまった……ということになります。

 アンルシアは、ベルムドのその強い欲求に影響されてしまうのだ、と考えることにしましょう。
 魔物のいない世界をつくりたいのだが、同時に、傷つききったベルムドの魂も救済してやりたい。捨て駒にされているモンスターを助けてやりたい

 一見、相反する願いのように見えるのですが、奇妙にねじれて一致してしまいます。

「モンスターが人間に変化した」という現象があれば、それは「モンスターがいない世界」につながる。
「人間をモンスターに変え」て格闘場で皆殺しにすれば、経過はどうあれそれは「モンスターがいない世界」だ……。

 そういうねじくれた実現方法を、アンルシア自身が望んだわけでは決してないけれど、世界創造に干渉してきたベルムドの怨念が強すぎて、とにかくそんなかたちが生まれてしまう。……というふうに考えることにします。

 このようにして、アンルシアは「呪われたアラハギーロ」をつくりだしてしまった。この呪いを、誰が、どう解くのか。アンルシアの身体はグランゼドーラの城で眠り姫をしているし、アンルシアの魂は、メルサンディの村で記憶をなくして村娘をやっている。

 眠り姫を目覚めさせる方法を探して、そんなアラハギーロに主人公(わたしたち)がやってきます

 

●アラハギーロで得られる目覚めのカギ

 アラハギーロにはセラフィという可愛らしい女の子がいて、格闘場でモンスターが殺されていくことに心を痛めていました。
 ベルムドは、格闘場の元人間モンスターを、最後の一匹が全滅するまで戦わせる死のバトルロイヤルを計画していました。
 主人公とセラフィは、協力して元人間のモンスターたちを逃がし、ベルムドと対決して、彼の暴挙を止めるのでした。

 このクライマックスの場面で、セラフィの正体がホイミスライム、つまりモンスターであることが明らかになります。セラフィは、まもの使いとの間に良い思い出を持っていて、人間のことが好きなのです。
 偽アラハギーロのストーリーは、人間が無残に殺されようとするのを、モンスターが阻止する物語です。

 だとしたら。
 魔物を消し去り、魔物のいない世界を創造するというのは正しいことなのか?

 魔物のいない世界とは、まもの使いとモンスターとの心の交流が存在しない世界であり、そして何より、心優しいセラフィが存在しない世界です。

 本当に、魔物を消し去っても良いのか? という、ラディカルな疑問を、わたしたち主人公は、眠れる勇者姫アンルシアの枕元に持ち帰ります。

 次回、メルサンディの村。


 続き→[ドラクエ10]姫が夢見たオルタナティブ・ワールド(5)

2019年4月11日 (木)

[ドラクエ10]姫が夢見たオルタナティブ・ワールド(3)

※注:「ドラクエ10」を、私がどういうふうに「読んで」いるのか、物語のスキマをどういう形で埋めて空想しているのか、ということを、自分勝手に語るエントリです。
 こうにちがいない! ということではなく、こういうふうに捉えれば、読み手の私は心豊かなキモチになれますという、そういうニュアンスです。
 外伝等は参照しておりません。

●第1回からお読みください
[ドラクエ10]姫が夢見たオルタナティブ・ワールド(1)
[ドラクエ10]姫が夢見たオルタナティブ・ワールド(2)

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●セレドの子供たち

 まずは、「採用されたほう」のセレドのストーリーから。

 現行のバージョン2では、偽セレドの町は、「子供しかいない子供王国」としてわたしたちの前に姿をあらわします。
 いちばん年上のリゼロッタも、せいぜいローティーンです。子供たちは、このリゼロッタを女王として、うるさい大人たちのいない世界でおもしろおかしくお菓子ばかり食べて暮らしています。

 その暮らしを支えているのは怪しげな使い魔ムッチーノで、かれは子供女王リゼロッタに忠誠をつくしています。ムッチーノはドラえもんよろしく魔法で何でも出してくれるので、何不自由なく暮らしていけるのです。

 ……じつはこの子供たちは、全員が死者でした。本当のセレド(真セレド)では、古い高台の教会が、崩落の危険性があるということで立ち入り禁止になっていました。子供たちはこの教会に忍び込んで遊んでいたところ、建物が崩落して全員が死亡したのです。
 つまり、偽セレドでは子供たちしかいない世界が生まれている一方で、真セレドでは「子供たちがいない」世界になっていて、親たちは町ぐるみで子供を失って悲しみにくれています。

 大魔王マデサゴーラは、偽レンダーシアの世界を創造するとき、たわむれに「子供たちだけ」を生き返らせるということをしたのでした。おそらくは、「子供たちだけの国を作ったらどんな愉快なことが起こるのだろう……」そこで起こる様々な事件やトラブルや感情の機微を、一種の「現代アート」として楽しもうとしたのです。(マデザゴーラは自称・魔界の芸術家です)

 セレドの町は、古代の召喚術の文化が残る町でした。子供たちは、古い魔人エンラージャを召喚して使い魔とし、生活の用に供しようと考えます。ムッチーノも子供たちが呼び出したものです。
 が、魔人たちの側からみればそれは、「子供たちをうまく利用して、この世に復活してやろう。そのあかつきには、子供たちはみんな奴隷にしてやろう」という企みでしかないのでした。

 

●偽セレドをアンルシアが作ったのなら

 このセレドの物語においては、マデサゴーラは、子供たちを人権無視で過酷な社会実験のモルモットにしようとした大悪党です。
 ですが、本来は死んで人生終了となるはずだった大勢の子供たちを、偽の世界で生存させることにした、という点だけを見れば、それは一種の救いだとも見なせます。死という「真にクリティカルな絶望」からは、子供たちを救っているのです。こういうポイントがあるので、「クワガタおじさんは弁護のしようもない悪の権化というほどではない、多少話がわかるヒゲおやじ」という評価が生まれています。

「セカンドリリース構想文書」で書かれた設定をふまえて考えると、ボツになった旧設定では、
「全滅したセレドの子供たちを偽セレドにて生かしたのはアンルシア」
 だったことになりそうです。

 この場合、アンルシアの意図は、
「いっぺんに死んでしまった子供たちも、子供たちをいっぺんに失った親たちも、不憫でならない。理想の世界をつくる力が私にあるというのなら、この悲劇を撤回させてやりたい。教会の事故を、なかったことにしてあげたい
 という、まことに自然かつ純粋なものです。
「大人たちも生きているし子供たちも生きている」という状況を作れなかったのは、彼女の世界創造者としての未熟、くらいに考えればよいでしょう。

 アンルシアは、世界創造という勇者の力を使って、「自分が勇者ではない世界」を作ろうとしました(という前提条件を置いています)。その際、世界に存在する悲劇をいくつかなかったことにしました。
「世界を救う勇者の能力とは世界創造である」というアイデアの根本は、「最初から救われている世界を作る能力があれば無敵だ」ということだと思われるので、アンルシアはきわめてただしく、「勇者の力でセレドを救った」ことになります。

 ところが。この「子供たちだけが生きている町セレド」の状況を、魔人エンラージャが利用しようとしました。エンラージャは、はるかな古代にこの土地に召喚され、古代都市リンジャハルを滅ぼした悪魔のひとりです。

 エンラージャとそのしもべたちは、子供たちをそそのかして召喚儀式をさせれば、偽セレドの世界に復活することができる、と考えます。そのために、「使い魔にお願いをすればなんでもかなえてもらえる」という状況を与えて、子供たちを意図的にスポイルします。
 ようするに、自分たちの生活を自分たち自身で支えよう、という意欲を奪い、使い魔たちに依存させ、「もっと強い使い魔たちがたくさんいればいいのに」としか考えないように誘導していったのです。
(注:このエンラージャのくだりは、現行のバージョン2の物語とほぼ同一です)

 つまり、「子供たちが救われている町を作ろう」と思ってアンルシアが作ったセレドの町は、邪悪な意図を持った古代の魔人の苗床にしかならなかったのでした。

 この偽セレドの町を、主人公(プレイヤー)が訪れます。主人公が必死で戦ったことと、子供たちが自分自身で意識変革をしたことで、魔人の勢力は排除され、偽セレドの子供王国に一定の救いがもたらされます。

 

●セレドから持ち帰る目覚めのカギ

「セカンドリリース構想文書」には、「プレイヤーは、眠れるアンルシアを目覚めさせるために、世界をめぐることになる」という意味のことが書いてあります。

 その世界をめぐる過程で、プレイヤーは偽セレドにやってきて、偽セレドのために戦います。
 その結果、子供たちは、リゼロッタを中心に、「使い魔の魔法に頼るのはやめよう、自分の生活は、自分の力で成り立たせよう」という決意をかためます。子供たちは、勇気をもって、自分自身を救うということをはじめた。

 願いは、理想は、「世界変更」という魔法的手段で本当に手に入れられるのだろうか? それらを手に入れたいなら結局、自分が血を流して勝ち取るしかないのではないか……?

 という強烈な問題提起を、プレイヤーはセレドの子供たちから手にいれ、自分の運命を拒否して眠るアンルシア姫の枕元に持ち帰ることになるのです。

 次回、アラハギーロ。

 

 続き→[ドラクエ10]姫が夢見たオルタナティブ・ワールド(4)

2019年4月10日 (水)

[ドラクエ10]姫が夢見たオルタナティブ・ワールド(2)

※注:「ドラクエ10」を、私がどういうふうに「読んで」いるのか、物語のスキマをどういう形で埋めて空想しているのか、ということを、自分勝手に語るエントリです。
 こうにちがいない! ということではなく、こういうふうに捉えれば、読み手の私は心豊かなキモチになれますという、そういうニュアンスです。
 外伝等は参照しておりません。

●第1回からお読みください
[ドラクエ10]姫が夢見たオルタナティブ・ワールド(1)

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●ドロップアウトする「チャンピオン」

 ドラクエ10では、「勇者」というのは、「人類に危機が訪れたときにそれと戦う使命を神から与えられた代表闘士」くらいの意味です。たぶん英語では「Champion」(本来の意味での)が近そうです。
 ロマサガ1に「世界にいきるすべてのもののチャンピオンとして」という、とても印象的な台詞がありますが、その意味の「チャンピオン」です。
 これは神が選出するものなので、人間側が異議を唱えたりはできない感じです。

 現行のドラクエ10バージョン2では、《勇者姫アンルシア》は、自分が勇者であることを受け止めきれない少女として私たちの前に登場します。 アンルシアは、「勇者の妹」として育てられています。表向きには、「兄王子トーマが勇者である」ということになっていました。
「アンルシアが幼年のうちに魔物に命をねらわれたらまずい」
 ということで、トーマ王子が勇者だということにしてありました。アンルシアもそれを信じていたのです。

 勇者として人類を守り、戦うという重責は、トーマ王子が担ってくれていました。アンルシアも剣の達人に育っていきますが、本人は「勇者トーマのお手伝いができればいい」くらいの気楽な心づもりでいました。

 が、トーマ王子はアンルシアをかばって死にます。その際にトーマ王子から、「おまえが実は勇者なんだ」という驚愕の事実を知らされます。

 アンルシアにとっては、
「兄様を守るつもりでいたのに、できなかった」
 という、自分がもっとも無力感にさいなまれるタイミングで、
実はおまえが、人々の希望を一身に背負って戦う運命を課せられた人類の代理闘士なのである」
 ということを告知されたことになります。

「そんなこと私にできるわけない」

 アンルシアは絶望して、「この世から消える」ことを選びます。自分の記憶と能力を、自分で封印します。その結果、アンルシアは世界から消滅します。

 消滅してどうなったかというと、「記憶喪失の美少女ミシュア」として、「マデサゴーラが創った偽レンダーシアのメルサンディ村」に出現するのです。繰り返し念を押しておきますが、これは、実際に採用された「現行の」バージョン2の物語です。

「自分を自分で封印して、世界から姿を消す」
 ここまでは問題ありません。しかし、
「マデサゴーラの創った世界に転生する」
 というのは、奇妙に飛躍しています。もちろん、何やら理屈をつけようと思えば、いくらでもつけられます(私はいくらでも思いつきます)けれど、私にはいまひとつ腑に落ちないままでした。

 が、
「勇者とは、自分が願う理想の世界を創造する力を持った人間であり、アンルシアは、自分ごのみのもう一つの世界を生み出すことができるのだ」
 という初期設定を導入するのなら、これは飛躍ではなくなるのです。

「アンルシアは、自分が勇者であるという運命を拒否したかった。だから、《自分は勇者などではない、何の力も持たないただの村娘だ》という世界を《理想世界》としてみずから創りだしたのだ」

 と考えれば、これはだんぜん、腑に落ちやすいのです。
 腑に落ちやすいだけでなく、魅力がある。
 当初は、このような真相がプランされていた。だが、堀井さんのボツを食らって、「勇者姫は世界創造能力を持つ」という設定がお蔵入りになった。「世界創造能力を持つのは魔王のほうだ」ということに変更された。
 が、この時点ですでにメルサンディ村のストーリーは構想されていた。それがほぼそのまま流用されたので、「アンルシアがマデサゴーラの創った世界になぜか出現する」という、ちょっとぎこちない展開が出てくることになった。

 

●変更された世界

「セカンドリリース構想文書」には、
「勇者の能力は、命とひきかえに、魔物のいない平和な世界(理想世界)を発生させること」
 という意味のことが書いてあります。
 この能力を使ったとき、アンルシアは未熟だったので、中途半端に平和な世界が発生し、そのかわり命は失わずにすんだ、みたいな感じのようですね。

 初期案のアンルシアは、この能力を使い、その結果、我々がよく知る「偽レンダーシア」が誕生したのだと考えることにしましょう。
 我々が見てきた「マデサゴーラの創った偽レンダーシア」と、おおむね同じような感じのものを、「アンルシアが創った」というふうに考えるわけです。

 おそらく、「自分が勇者であることを受け止めきれない勇者姫」という構想は、初期案の段階でも存在しただろうと思います。

 初期アンルシアは、世界を創造するとき、「何の責務も負っていないただの村娘として、この世界に存在してみたい」と思った。それが実現した。
(その願いこそが「未熟」の正体と考えるのもおもしろい。その場合、「未熟こそが魅力」というかたちになる)

 けれど、アンルシアの気持ちとしては、自分だけが責務から逃れて楽になれればよいというわけでは、当然なかった。世界を変える能力が自分にあるのなら、「世界を変えることでしか救えない者たち」を同時に救いたい。
 アンルシアは無意識のうちにそう思い、無意識のうちに、レンダーシアの各町に、いくつかのクリティカルな変更を加えた。
 ……というふうに考えることにしましょう。

 たとえばそう、セレドの町に起こった悲劇を、なかったことにできないか、とか……。

 この、「初期設定アンルシア」は、誰も知らないところで、「起こってしまった悲劇から人々を救っている」のです。
 だから実は、本来期待されている「勇者らしい」世界創造をしている。勇者でありたくない、という気持ちから作った彼女の世界は、とても優しく、誰かを救おうという気持ちに満ちている
 そこに魅力があり、だから腑に落ちるのです。

 繰り返しになりますが、現行のドラクエ10では、その変更を「マデサゴーラが行なった」ことにしたので、「不思議にヒューマンな魔王」という、味のある敵役が生まれた。

 そして、現行のバージョン2には、「勇者の力があれば、偽レンダーシアと真レンダーシアを自在に行き来できる」という設定があり、実際にそれが、世界間移動システムとして機能しています。
 なぜ勇者の力があれば、マデサゴーラの作った世界に行ったり帰ったりできるのかについては、「勇者の力はすごいから」以上の説明はなされていません。

 これも、「旧設定では、偽レンダーシアはアンルシアが勇者の力で作った」という補助線をひけば、違和感はなくなります。偽レンダーシアは勇者姫アンルシアが作ったものだったので、勇者の力で移動できるのは当然なのです。

 次回から、偽レンダーシア3都市の各論。まずはセレドの町に向かいます。


 続き→[ドラクエ10]姫が夢見たオルタナティブ・ワールド(3)

2019年4月 9日 (火)

[ドラクエ10]姫が夢見たオルタナティブ・ワールド(1)

※注:「ドラクエ10」を、私がどういうふうに「読んで」いるのか、物語のスキマをどういう形で埋めて空想しているのか、ということを、自分勝手に語るエントリです。
 こうにちがいない! ということではなく、こういうふうに捉えれば、読み手の私は心豊かなキモチになれますという、そういうニュアンスです。
 外伝等は参照しておりません。

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●セカンドリリース構想文書という驚き

 ドラクエ10のお話。
 2018年の夏のことですが、「ドラゴンクエスト夏祭り 2018 EAST」というイベントのステージイベントに、ドラクエ10のシナリオ班チーフ・成田篤史さんが登壇されました。

 この夏祭りイベントでは、毎年半ば恒例になっている行事として、「ドラクエ10の没グラフィックや没案をちょっとだけ公開する」ということが行われています。
 私はこれを、毎回楽しみに見ているのだけれど、2018年の夏祭りで成田篤史さんが公開なさった情報が、私にはものすごく重大なものだった。

 堀井雄二さんの反対によってボツとなった、「ドラクエ10バージョン2ストーリーの最・初期案」を記したペラ一枚文書。
 これが画面に30秒くらいぱっと表示されたのです。

 これには、凄く重要なことがいっぱい書いてありましたので、私は画面を止めて(ネット経由で動画を見ていたの)、全部を書き写しました。以下にそれを掲示します。

 なお以下に掲示するものは、著作権法および慣行に基づき、研究を目的として引用するものです。「夏祭り」イベントおよびそのネット放送番組を全体とし、その「一部分」としての当該文書を引用することは可能と判断しました。

セカンドリリース・シナリオ構想
20XX/09/17 成田篤史

 ネルゲルによって封印されたレンダーシアで、力を奪われたグランゼドーラの人々は魔物の襲撃により全滅の危機に瀕していた。

 絶望的な戦いの果てにグランゼドーラ王女が勇者として覚醒。
 勇者の力はその生命力を代償として自分の理想の世界を創造するというもので、逞しく力を身につけた勇者ならば、魔物のいない平和な世界を創りだせるはずあった。
 しかし、不完全な覚醒で未成熟な力を使った勇者姫の造りだした世界は現実の世界と混在する非常に曖昧な状態で、在りし日の平和なグランゼドーラを再現するに留まった。
 その代わり、勇者姫自身は命を失うことなく、眠りにつくだけにとどまる。

 PCは船でたどり着いたレンダーシアの他の土地でグランゼドーラが魔物軍の襲撃により大変なことになっているらしいという噂を聞いて、グランゼドーラに駆けつけるが、そこは平和そのもので拍子抜けすることになる。

 ただ、この国の王女だけが目を覚まさない状態にあることが判明する。PCは姫を目覚めさせるため、世界各地を飛びまわることになる。

 創りだされた世界は非常に不安定な状態にあり、姫の状態により、何かの拍子で元の廃墟と化したグランゼドーラが浮きだしてきたりする(●●以降は説明なしにランダムで平和状態と壊滅状態を行き来させるのも面白いかも)。

 やがて、PCは姫こそが勇者であり、その能力がどういうものかを知ることになる。
 平和なグランゼドーラが世界に定着できるように、勇者覚醒の現場に時を越えて、行くことになる。

 一方で、ネルゲルと呼応し、グランゼドーラを襲撃した今回のボスは、勇者の世界を創りだす能力に目をつけており、それを自分のために利用することを企んでいた。

 このボスは本来、勇者覚醒時にダメージを受けるなり、封印されるなりしていたのだが、PCの介入で過去が変わったことで、それがなかったこととして上書きされてしまったのだった。
 勇者姫をさらったボスは姫に暗黒の魔力を送り込み、自分好みの暗黒世界を生み出そうとする。ボスの思惑通りに暗黒世界は創りだされ、このままではこの新たな世界が現実として、世界を覆ってしまうかもしれない。
 PCはそうなる前に、未完成の暗黒世界に乗り込んで、ボスを倒さなくてはならないのだった。

(c)2018 SQUARE ENIX CO.,LTD.All Rights Reserved.
加納による注釈: ・出典は2018年7月29日に東京ビッグサイトで開催された「ドラゴンクエスト夏祭り2018 EAST」ステージイベント「開発者座談会」です。
・文書内日付の「20XX」は原文ママ。「これこれが開発されていたのは何年ごろ」という情報は、ドラクエ10の運営は基本、伏せるのが慣例。
・PCとは、プレイヤーキャラクター(プレイヤーが操作するキャラクター。冒険者)のことと思われる。
・●●部分は、判読不明部分。おそらく「初回」と書かれていると推測するが、あやふやのため暫定的にこうした。

 

 以後、この文書を「セカンドリリース構想文書」と呼称します。
「セカンドリリース構想文書」を読んだ瞬間に、「うわああ、そうだったのか!」というものすごい納得がやってきました。実装されたバージョン2ストーリーの情報が即座にガチャガチャと頭の中で組み替えられて、元々想定されていた物語が、おおすじ、再構成できたのです。

 元はそういうお話だったのか。
 だから、バージョン2は、こういう(ちょっと変わった)お話になっているのか。

 今後何回かにわけて、「私の頭の中に再構成されたドラクエ10バージョン2のストーリー」をお話していきます。

 

●大魔王はなぜいい人になってしまったのか

 ドラクエ10のバージョン2ストーリーは、ユーザーの中ではおおむね肯定的に受け入れられています。「よくできた優れた物語」という評価がなされているのが、ネットのあちこちで見られます。私も同意見です。

 が、ところどころ、
「アレ、なんでこんなふうになってるの?」
 という部分があって、私は個人的にひっかかっていました。

 いちばん異様なのは、ラスボスである大魔王マデサゴーラのキャラクター

 製品版のバージョン2(現実に実装された現行のストーリー)では、大魔王マデサゴーラは創造神の力のカケラを手に入れたことになっています。
 その力を利用し、
「自分好みの世界を創造し、現実世界と《オレ世界》とを入れ替えてやろう」
 ということをもくろみました。

 マデサゴーラは、「魔界の芸術家」ということになっています。世界全体をキャンバスとし、そこにオレ好みの絵を描いてくれよう、という異色の魔王です。つまり実際のドラクエ10では、理想の世界を創造する力を持っていたのは魔王のほうです。

 そこまではいいとして。
 マデサゴーラが自分好みに創造した世界「偽のレンダーシア」って、なんというか、妙にヒューマニスティックなんですね。
 どういうわけか、創造者の優しさみたいなものが感じられる。情愛や、希望や、想像力みたいなものに対して敬意を持っている者がこの世界を創ったとしか思えないふしぶしがある。

 一応、マデサゴーラは「そういう人間の情動の影にあらわれる、どうしようもない業みたいなもの」にフォーカスしているのだ、というような納得はできるように描かれています(そうでないと悪の親玉として成立しないですものね)。人間が必死な思いをしている、その情動をしゃぶりつくすように楽しんでやろう、みたいなことを思っている独特な魔王なのね? という理解で、だいたいのプレイヤーはお話を読んでいるはずです。

 でも、それにしたって妙にヒューマンすぎるんだ。手塚治虫の「ブラック・ジャック」みたいに、悪者ぶっていてもどうしても本性の善人な部分がほのみえてしまう感じがあるのです。
 マデサゴーラはプレイヤー間では「クワガタおじさん」という愛称で呼ばれているのですが、
「クワガタおじさんそんなに悪い人じゃないよね」
 みたいな評価がされていることがけっこう多いのです。

 なぜだ。
 どうもひっかかる。
 ラスボスは、「何が何でも打倒しなければならない巨悪だ」というふうにプレゼンしたほうが盛り上がるはずだ。ドラクエは基本、そういうふうにラスボスを描いてきたはずだ。

 そのモヤモヤが、「セカンドリリース構想文書」を読んだとき、一発で吹き払われました。

 最初期に予定されていたストーリーでは、偽レンダーシアは、優しくて善良な「勇者姫」が創りだしたものだったのだ。
 だから、偽レンダーシアはヒューマンなのだ。
 この初期案がボツになり、「偽レンダーシアは大魔王マデサゴーラが創った」という設定に変更された。
 だが、偽レンダーシアで繰り広げられる事件やエピソードは、「勇者姫が創った」という設定で練られていたものが、流用された
 だから、「大魔王マデサゴーラが魔力で創った世界は、妙にヒューマンであり、マデサゴーラはちょっといい人」という手触りが生まれた。……のではないか。

 この仮定を前提にしてみると、「成田さんやシナリオ班が、当初、バージョン2をどのような話にするつもりだったのか」を、ある程度再構成できそうだ。

 それをやってみましょう。

 

 続き→[ドラクエ10]姫が夢見たオルタナティブ・ワールド(2)

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