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加納新太

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    君の名は。 Another Side:Earthbound
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    シャイニング・ハーツ やさしいパンの薫る島
    RPG「シャイニング・ハーツ」の小説版です。原作の物語のサイドストーリー的な位置づけです。3人のヒロインは全員登場し、ゲームでは出番の少なかった海賊ミストラルも活躍します。牧歌的でやさしく、すべてが満ちたりた世界を書こうと思いました。満足しています。

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    RPG「シャイニング・ウィンド」の小説版です。ゲーム本編のノベライズではなく、主人公たちの過去の物語を書きました。自分に伝奇小説が書けるか、ジェットコースター型の展開が書けるか、というのが、個人的なチャレンジでした。ありがたいことに、かなり好評を博しています。

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    シャイニング・ティアーズ to ウィンド 姫君たちの冒険
    RPG「シャイニング・ティアーズ」「シャイニング・ウィンド」の短編集です。基本的に、原作の物語がスタートする前を舞台にしています。いわゆるプレ・ストーリーです。エルウィン、マオ、ヴォルグ、ブランネージュ、クララクランが登場します。

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    ほしのこえ あいのことば/ほしをこえる
    原作/新海誠。新海監督のデビュー作を小説化したものです。少女視点の「あいのことば」、少年視点の「ほしをこえる」の二部構成となっています。表紙はブルーの箔押しで、美しいデザインです。『雲のむこう、約束の場所』と並べてみると、帯込みで対比的になるようにデザインされています。

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    シャイニング・ティアーズ 神竜の剣
    RPG『シャイニング・ティアーズ』の小説版、続編です。単独の本としても読めるつくりになっています。作者としては、前作よりも納得のいく出来です。勇ましい物語です。

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    雲のむこう、約束の場所
    原作/新海誠。劇場アニメーション映画『雲のむこう、約束の場所』を小説化したものです。装丁がとても美しく、それで手に取った方も多いようです。

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    シャイニング・ティアーズ 双竜の騎士
    セガのRPG『シャイニング・ティアーズ』をもとにしたヒロイック・ファンタジィ小説です。ノベライズです。

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    タウンメモリー
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2012年9月25日 (火)

「ドラクエ6」が本当に目指したもの(5)バーバレラという《ドラゴン》

 ※注:「ドラクエ6」を、私がどういうふうに「読んで」いるのか、物語のスキマをどういう形で埋めて空想しているのか、ということを、自分勝手に語るエントリです。
 こうにちがいない! ということではなく、こういうふうに捉えれば、読み手の私は心豊かなキモチになれますという、そういうニュアンスです。
 普通の人にはついていけないトコロまで走っちゃう可能性があります。小説版、外伝等は参照しません。

 順番にお読み下さい。
「ドラクエ6」が本当に目指したもの(1)バーバラと竜
「ドラクエ6」が本当に目指したもの(2)夢を叶えたホイミスライム
「ドラクエ6」が本当に目指したもの(3)ゲント族の正体
「ドラクエ6」が本当に目指したもの(4)マスタードラゴンの両親

     ☆

●前回のまとめ

 バーバラは、ドラクエ6の序盤で登場して仲間になる、記憶喪失の家出娘です。
 冒険を進めていくと、彼女は、夢の世界にだけ存在する魔法都市カルベローナの次期長老候補(魔女)だった、ということが明らかになります。

「カルベローナの魔女は、その巨大な魔力によって、ドラゴンにでも変身できる」
 という情報があります。

 ですから、
「ミレーユの土笛が鳴り響くと、どうしてカルベローナの魔女はドラゴンに変身してしまうのか」
 ということについて説明がつけば、「バーバラ、ドラゴン、笛」という三題噺が成立することになります。

●ルビスが作った土笛

 まず、ミレーユが持ってるあの笛は、いったい何なのか、ということをまとめておきます。

 冒険を進めると、笛の来歴が、すこしだけわかるようになってます。海底に隠れた「精霊ルビスの城」に行くと、そこには精霊ルビスがいらっしゃいます。この世界における女神さまのようなものです。
 ルビスは、「これまで、不思議な声であなたを導いてきたのは私ですよ」という意味のことを言ったあと、ふと、こんなことをおっしゃる。

ルビス「ムドーがいた島には
    いくどとなく 悪魔が
    住みつきました。
ルビス「あの島には 闇のチカラを
    よびやすい性質が あるのかも
    知れません。
ルビス「そのため 私は かつて
    ある笛を つくっておいたのですが…
ルビス「めぐり めぐって その笛も
    やくにたったようですね。

 つまり、ミレーユが持っていた土笛は、精霊ルビスが作ったものでした。
 それも、そうとう昔に作ったもののようです。

 ここで彼女が言っていることをまとめると、どうやら、ムドーが出現する前にも何度か、あの島(あの城)には、別の悪魔が住み着いて悪さをしていたようですね。
 ムドーの城は、切り立ったガケの向こう側にあるので、人間は渡ることが出来ません。

 ということは、勇気ある若者が、「あの城の悪魔を退治しよう!」と決意したとしても、退治しに行く方法がないわけです。

 そこでルビスは、土笛を作り、「これを吹いたらドラゴンが現れて、城まで乗っけてってくれる」というシステムを作っておいた。
 このシステムを使って、これまでにも、何人もの勇者が、島に住み着いた悪魔たちを退治してきたのでしょう。
 そして今回、この島にはムドーが住み着いたわけなのですが、ミレーユが運良く土笛を手に入れたので、主人公たちは問題なくドラゴンに乗ることができ、ムドーをやっつけに行くことができた。
 そんな感じですね。

     *

 ところで余談。このルビスのセリフを元にして、「《これまで城に住み着いた悪魔》って、たとえばゾーマや竜王のことじゃないのか?」「つまりムドーの島は、もとは竜王の島であって、ドラクエ6の世界はアレフガルドのなれの果てじゃないのか?」という想像をする人が、けっこうたくさんいるみたいです。
 でも、そんなふうに考えなくていいと私は思います(あえてそういうふうに考えるのも面白いですけどね)。アレフガルドとドラクエ6は別の世界。魔王さんたちは島みたいな隔絶した場所がお好きなので、そういうとこに根拠地を据えたがる。そんなところでよろしいと思います。
 だって、ドラクエ6の世界がアレフガルドであるのなら、ムドーの城に行く方法として、土笛を作る必要がないと思うのです。だってアレフガルドには、もうすでに「虹の雫システム」があるのですから。太陽の石と雨雲の杖があれば良くて、それで虹の橋をかければいい。また、アレフガルドならそれがあるべきだと思うのです。わたし的にはそんなフィーリングです。

 ドラクエ6とアレフガルドの関係性をうんぬんするのもいいけど、それよりは、
「ドラクエ3の上の世界(世界地図そっくりな世界)って、私たちが今住んでるこの現実世界に対応する《夢の世界》なんじゃないの?」
 といったことを考えるほうが、広がりがある気はするのです。
 余談おわり。

     *

 さて、ここで展開している議論では、「ルビスの土笛で呼び出せるドラゴン。その正体はバーバラである」という前提なのですから、
「バーバラのドラゴン化は、ルビスが作った輸送システムの一部である」
 ということになります。

「バーバレラの血を引く魔女は、ドラゴンになれる」という情報があるのですし、「土笛システム」はどうやら、バーバラが生まれるよりずっと昔から存在していたみたいなのですから、

「大魔女バーバレラの血を引く魔女は、ドラゴンになる。そしてそのドラゴン化は、ルビスが作った輸送システムの一部である」

 ということになりますね。
 ようするに、以前に土笛が吹かれたときには、バーバラはまだ生まれる前だったわけです。まだ生まれていないバーバラは、ドラゴンになることも、ましてや人を乗せて空を飛ぶこともできません(存在してないんですからね)。
 ということは、バーバレラの血を引く別の魔女、つまり先代カルベローナ長老や、先々代カルベローナ長老や、先々々代カルベローナ長老がドラゴンになって、勇者を悪魔の城に運んだのだろう、という想定ができます。

 ということは、大魔女バーバレラという人は、どうもルビスと深い関わりがあったらしいぞ、ということが推測できます。ひょっとして、魔法都市カルベローナの成立において、精霊ルビスがかなり関与してるんじゃないか。

●バーバレラがルビスと交わした約束

 もっとはっきり言うと、

 ルビスとバーバレラの間に、
「あなたとあなたの子孫は、この土笛の音が聞こえたら、必ずドラゴンになって勇者を城に運びなさい」
 という契約(約束)があったんじゃないだろうか。
 そう考えると話の筋が通るように思うのです。

 ルビスとバーバレラは、何らかの取引をしたんだと思うのです。ルビスは、バーバレラに何らかの便宜を図ってあげた。
 そして、
「この便宜を図ってあげるかわり、誰かがあのガケで土笛を吹いたら、あなたの子孫たちはドラゴンになって必ず駆けつけなければならない」
 という契約をした。

 だから、ミレーユが土笛を吹いたとき、「現代におけるバーバレラの子孫」であるバーバラが、魔法の契約に従って、ドラゴンになって駆けつけた。

 そんなふうに想定することにします。

 だとしたら、この約束の報酬として、バーバレラがルビスから受け取った便宜とは、いったい何なのか。

 こんなふうに想像してみました。
 いま、ここで展開している話の流れを振り返ってみると、ドラクエ天空シリーズには、「魔物たちが、人間になりたがり、そしてときどき人間になることに成功する」というフィーチャーがあります。
 それに基づいて、「ゲント族のルーツは、人間になることができたホイミスライムである」というサブストーリーを想定しました。
 それと同じなんじゃないか、と考えてみるのです。

 つまり、
 大魔女バーバレラは、もとは魔物であった。モンスターでありながら、「私は人間になりたい……」という夢を抱いた。
 精霊ルビスが現れて、
「あなたの願いを叶えましょう。あなたを人間にしてあげましょう
 とささやいた。
「でも、そのかわり一つだけ、約束してほしいことがあります。この土笛の音が聞こえたら、あなたと、そしてあなたの子孫は、元のドラゴンの姿に戻って、勇者をその背に乗せて飛ばなければなりません……」

 そう、つまり、魔法都市カルベローナを創設した古代の大魔女バーバレラという人は、元から人間だったのではなく、実はドラゴンだったんじゃないのか、と言いたいわけです。

 かつて、バーバレラという名前のドラゴンがいて、人間になりたいという夢を持った。精霊ルビスはそれを叶えたが、代償として、求められたときに勇者の乗り物になれ、という制約を与えた。
 ドラゴンは、賢くて、魔力を持ち、時には魔法を使えたりする生き物です。
 人間になったバーバレラは、ドラゴンのころと同様の、すさまじい魔力を持っていたので、魔法使いとして大成し、魔法研究都市であるカルベローナを築き上げました……。

     *

 バーバラたち「大魔女バーバレラの血を引く長老魔女」は、人の親から生まれてくるのではなく、「バーバレラの魂が宿った石像の中から」「100年おきに生まれてくる」のだ、という、不思議な説明が、作中にありました。

*「その女神像には 伝説の大魔女
  バーバレラさまの たましいの
  なきがらが やどっておる。
*「100年に いちど その女神像から
  この町の長となる者が
  生まれてきたのじゃ。

 こんな変な設定が存在する理由も、この仮説では説明がつくのです。
 カルベローナには、どんな時代にも、どんな世代であっても、いつも必ず絶対に「ドラゴンに変身できる者」が一名以上存在していなければならないのです。でないと、土笛が鳴り響いたときに、飛んで駆けつけることができませんからね。
 ドラゴンになれる者がどんな時代も必ず存在しなければならないので、バーバレラの子孫が人間との婚姻をくりかえして、ドラゴンの血が薄まってしまい、ドラゴンに変身できなくなる……という状況になってしまってはいけない。
 だから、バーバレラの後継者は、バーバレラの石像の中から、「バーバレラのドラゴン能力を丸ごとコピーした存在」として生まれてくる。……と考えれば良い。
 カルベローナの魔女たちは、血が薄まったりせず、何千年経とうとも常に全員が「バーバレラから数えて二代目」だ、ということになるわけです。しかも、ハーフになることはないのだから、全員が純血のドラゴンです。
「バーバラたちカルベローナの長老魔女は、能力的には常にバーバレラのコピーである」といったような想定をするわけです。こうすれば、カルベローナから「ドラゴン変身者」が失われることはない。

 もうひとつ。長老候補の魔女は、「100年おきに生まれてくる」のですが、現行のドラクエ6で語られていることによれば、現・長老のブボールは「200歳」だとされています。

*「わたくしたちが たましいの存在と
  なって 夢の世界へ この町を
  きずいたとき 長老さまは200才。

 十代のバーバラは当然、最近生まれてきたのです。ですから、長老魔女が生まれてくるのが100年おきなら、カルベローナにはもう一人「100年前に生まれてきた100歳の魔女」がいなければならないはずです。
 でも、そういう人はいない。
 どうしていないのかについては、説明としては「事故か病気か戦争で死にました」くらいのことで良いのです。
 しかし、どうして堀井さんは「100年前の魔女にあたる人は不在」という設定を必要としたのか。そこには疑問が残ります。
 でもこれも、この説では説明がつくのです。現・長老ブボールは現在、死にかけています。ということは、とてもドラゴンに変身して飛ぶなんてことはできないでしょう。ですから、もし笛が鳴ったときにはバーバラが変身するしかないわけです。バーバラがドラゴンに変身するからこそ、物語が動き出します。
 もしここに、「100歳の魔女」が健在だったとしたら、カルベローナには「ドラゴンになれる者」が2人存在することになります。ということは、ミレーユが笛を鳴らしたら、「どっちか片方がドラゴンになれば良い」ことになります。
 でもそれって、ドラマとして、緊張感を削ぐことおびただしい。「もう、ドラゴンになれる者は私しかいないんだ」というところに、悲壮があり、ドラマがあるのです。
 ミレーユが笛を吹いたときに、「(他の人が変身するので)バーバラがドラゴンにならない」としたら、この物語は動きだしませんよね。
 ですから、この物語を駆動させるためには、「100年前の魔女」が存命していてはいけないのです。

     *

 バーバラ・ドラゴン・笛。
 以上のような感じで想定すると、三題噺はきれいにまとまります。

 きれいにまとまるけれども、それってただの想像じゃんか、ということも、もちろんできます。
 そしてもちろん、仰るとおり、ただの想像にすぎないのです。

 ……すぎないんですが、このことには、多少の根拠があるといえばあります。
 というのは、カルベローナの存在の仕方って、「ゲント族」のあり方と照らし合わせてみると、すごく収まりが良いのです。

(続く・次回で終わります)

■続き→「ドラクエ6」が本当に目指したもの(6)「語らない」という大きな物語

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コメント

確かに夢の世界がドラクエ3上の世界説が面白そうですね。
山彦の笛なんかも精霊によって作られた設定がありますね(゚▽゚*)

>「ドラクエ3の上の世界(世界地図そっくりな世界)って、私たちが今住んでるこの現実世界に対応する《夢の世界》なんじゃないの?」
> といったことを考えるほうが、広がりがある気はするのです。

前後のエントリに則った形で想像するなら、
ルビスは無数の世界を訪れ、
アレフガルドで虹の雫のシステムを作り、
また、多数の世界を渡り歩く同様のシステムとして、
神鳥ラーミアを作り出した。

そして、そのシステムの「リフレイン」として、
6の世界で魔の島に住み着く魔を打ち払うために作ったシステムを作った、
と考えるとしっくり来るかもしれません。

3と6の順序は逆かも知れませんが、
3のゼニス王が1世であることを考えると3が先なのではないかな、と思います。

一連のエントリを読んで、涙が出るほど感動しました。
ありがとうございました。

SFC版のセーブデータが残っていたら、是非精霊ルビスに二回話しかけてみて下さい

この考察はまちがいがあります
なぜならバーバラは記憶を失っているのにドラゴンになる契約を覚えているわけがないからです
だからムドーの島のときもなぜバーバラは残ったのでしょう?疑問ですね。笛を聞くと本能的にドラゴンになってしまい自分の意思とは別にそこへ駆けつける呪文を契約した時にかけられ、代々引き継がれているとしても、記憶がないのにバーバラだけのこったのはなぜか。ということです

もし笛があの崖で鳴ったら輸送システムとしての役割を果たす契約が交わされていたなら現長もその契約に従わなくてはいけないんじゃないでしょうか?仮に何かしらの理由があってバーバラのみに適用されるのなら現長とバーバラの間の方が居ても問題ありませんよね?

とても興味深い考察、楽しく読ませて頂きました。
一点、「現100歳の魔女が不在の理由」はご説明の通りで納得できますが、そうすると「なぜブボールを200歳としたのか?」という疑問が残りますね。
素直に「ブボールは100歳近く、代替え時期(次の長老魔女が生まれてくる時期)が近付いてきたこともあり、ドラゴン化能力は失われつつある」「そしてバーバラ誕生で完全に代替えとなり、役目を終え力も弱まってきている」みたいな設定でも良かったのかな、とも思えます。
作中で理由に言及されていたら恐縮ですが…。

バーバレラはドラゴン説も面白いと思うけど
バーバレラははぐれメタル説のほうがマダンテ的な意味で面白いと思うんだけど

3→1→2はロトの血縁が辿れるぐらい時代が近いのですが、6→4→5はそれぞれ登場キャラクターの子孫が登場したりはせず、それどころか世界地図が一致しない程度には時代が離れています(数億年離れているわけではないとは思いますが)。
2→6も後者のように長大な時間が流れていたとすれば雨雲の杖などが失われていてもおかしくはありません、というのも雨雲の杖はルビスではなくルビスの部下だった精霊が持っていたものだからです、不滅の神器とは限らないのです。
加えて言うなら虹の橋システムはそもそも魔王城攻略用に用意されたものなのか定かではありません、大魔法ではあるのでしょうが既存の魔法だった可能性すらあります。

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