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加納新太

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« 【ドラクエ・ロト三部作】精霊ルビスその5「ルビスの乗り物その名はラーミア」 | トップページ | 氷室冴子 雑誌寄稿記事リスト »

2012年4月24日 (火)

【ドラクエ・ロト三部作】精霊ルビスその6「ラーミアはアレフガルドの朝を羽ばたく」

 最終回です。

 ※注:ドラクエ、ロトシリーズを、私がどういうふうに「読んで」いるのか、物語のスキマをどういう形で埋めて、どういう全体像を空想しているのか、ということを、自分勝手に語るエントリです。
 こうにちがいない! ということではなく、こういうふうに捉えれば、読み手の私は心豊かなキモチになれますという、そういうニュアンスです。ドリームじゃん!とか言わないで下さい。最初から全部ドリームです。

 順番にお読み下さい。
【ドラクエ・ロト三部作】ローラ姫と精霊ルビスの謎 その1
【ドラクエ・ロト三部作】ローラ姫と精霊ルビスの謎 その2
【ドラクエ・ロト三部作】精霊ルビスその3「世界を創るということ」
【ドラクエ・ロト三部作】精霊ルビスその4「造物主さまのねがいごと」
【ドラクエ・ロト三部作】精霊ルビスその5「ルビスの乗り物その名はラーミア」

     *

 ドラクエ3のエンディングでは、ギアガの大穴と魔王の爪痕が閉鎖されたことで、上の世界に戻ることができなくなります。「故郷に帰れなくなっちゃった、アレフガルドに閉じこめられちゃった!」という驚きとか悲壮のようなものを、ユーザーに提示します。
 エンディングメッセージによれば、主人公は、その後すぐに失踪したということになってます。

 これを「あんまりにも淋しいじゃないの」と思った人が多いようで、
「きっと、アレフガルド世界を救った後、主人公は故郷の世界にひっそりと戻ったのだ」
 という説を、多くの人がとなえています。

 これは、ゆえなき説ではなくて、わりとハッキリした出どころがあります。
 堀井雄二さん本人が、
「あのあと、主人公は、もとの世界に帰ったんだと、そういうふうに考えるのもいいんじゃないかな?」
 という意味のことを発言しているのです。ちょっと初出がどこかは忘れたんですが、当時私も、この発言を読みました。ハッキリおぼえています。たぶん、どこかの雑誌で堀井さんが持っていた連載だったと思うのですが。

(あれ、中村光一さんの発言だったかもしれない。どっちかなのは、確かです)
追記:ちょっと検索で探ってみました。当該発言は「ドラゴンクエスト3 マスターズクラブ」という本に採録されているようです)

 

※さらに追記。『ドラゴンクエスト3 マスターズ・クラブ』を入手したので、該当箇所を引用します。私が覚えている文面と微妙に違うので、別の場所で同様の発言があるものと思われます。

(引用者注:3人の仲間が、のちに太陽の石などを託される「3賢者」なのではないかというファンの推論に対しての堀井さんの返答)
(略)3人の賢者のことは、たしかにそう考えるとつながる部分はあるね。ただ、逆にあの後、勇者ロトは母親のトコロに仲間を連れて帰った、と考えてくれても良かったんだよ。だから、勇者ロトは最後に行方しれずになっちゃったんだよね。
(『ドラゴンクエスト3 マスターズ・クラブ』P45)

 

 私は当時、これを読んで、
「そんなこと言われても、ゲームの中にそんな表現はないし、可能とは思えないけどなぁ……」
 といった印象をもちました。

 けれども。
 ドラクエ3を、今の目で、ちゃんと見直してみると、「ああ、たしかに主人公は、あのあと元の世界へ帰ったんだな」と思える表現がなされていることに、気づきます。
 きちんとゲームの中に、それは描かれていた。

 不死鳥ラーミアが、次元を越えて人を運ぶ鳥であるのなら、たとえギアガの大穴が閉じたとしても、ラーミアは上の世界とアレフガルドを行き来できるはずだ。
 もしラーミアがアレフガルドに来てくれるなら、主人公はそれに乗って、もとの世界へ帰ることができます。精霊ルビスが呼べば、ラーミアはきっと来るでしょう。

 そして、実際に、ラーミアがアレフガルドの空を飛んだという表現が、ゲームの中にあるのです。
 それは。

     *

 その場面を掲示します。youtubeで見つけた、FC版ドラクエ3のエンディング動画を掲示してしまいますので、まだプレイしてない人は気をつけて下さい。

 人々に英雄として迎えられ、勇者ロトの称号を手にしたところで、画面は暗転し、あのロトのマーク、“鳥のエンブレム”が大写しになります。

 鳥のエンブレムを背負って、「せいなるまもりはロトのしるしとしてのちの世に伝えられた」というメッセージが流れますので、「ロトのしるしとは、この鳥のエンブレムだ」ということが暗示されているのは、間違いなさそうですね。聖なる守りにはこの鳥マークがついてたんだよ、と制作者が思わせたがっていることは、この演出から、とりあえず明らかだと思います。マァそれはさておき……。

 メッセージが流れて、鳥のエンブレムがいったん消えます。
「そして 伝説が 始まった!」
 という、素敵な宣言のあと。

 もう一度、鳥のエンブレムが、輝きを帯びながら、浮かび上がります。

 鳥のエンブレムが印象的に浮かび上がったあと、スタッフロールになります。この演出が凝っています。
 冒険の舞台となった、美しい世界の風景が流れ、なつかしいお城や楽しかった町の景色を映し出していくのです。
 はじまりの国、アリアハン。
 魔物に支配されていた城、サマンオサ。
 おちゃめな王様のいたロマリア。
 エジンベア、ダーマ、イシス……。

 ラーミアを示しているとおぼしき、鳥のエンブレムが輝く。
 美しい世界の景色が、流れてゆく。

 これを、「単にそういう、イメージ映像」と思ってしまうのではなくて、

「天空を羽ばたく不死鳥ラーミアの背中から、世界を見下ろしている」

 そういう風景だと理解してみては、どうでしょう。

 映像がスクロールするのは、ラーミアが飛んでいるからです。
 なつかしい場所が映し出されるのは、ラーミアの背中に乗っている人が「なつかしい場所を見たい。この美しい世界を、目にやきつけたい」と思っているからです。

 そうして、ラーミアはさらに羽ばたき、大地は視界の下でさらに流れ、また新しい景色を映し出します。

 ラダトーム城とゾーマ城。
 メルキド。マイラ。リムルダールの町……。

 そう。それらは、アレフガルドのお城と町並みです。
 このエンディングの、流れる風景が、「ラーミアから見下ろした美しい世界」なのだとしたら。
 不死鳥ラーミアは、アレフガルドの空を飛んでいる。

 ここで映し出されるアレフガルドは朝の景色です。
 つまり、アレフガルドが常闇の国であることをやめて、光ある世界になったあとの景色ということです。
 光をもたらしたのは勇者ロト、主人公なのですから、主人公が魔王ゾーマを滅ぼしたあとで、不死鳥ラーミアはアレフガルドにやってきて、その朝の空を飛んだのです。

 次元を越えて羽ばたく鳥ラーミアが、アレフガルドの空を飛んだのなら。
 その背に乗っているのは勇者ロト。主人公でしょう。
 主人公は、彼が守ったその美しい2つの世界を、まなこに焼きつけたあと。

「さあ、帰ろう」

 故郷のアリアハンに戻っていったにちがいありません。

 私は、このエンディングは、そういうことが意図されているに間違いないと思います。だから、ドラクエ3を作った人たちは、最初から「主人公はアリアハンに帰還したんだ」という結末を想定していた。そういう表現をきちんと入れている。

 ドラクエ3のエンディングは、そういう「謎解き」なんだと思う。

 そして。
 ラーミアに乗った人物が、「この美しい景色を、もっと目に焼きつけさせてくれ」と願ってそうしているのなら。そこに込められた気持ちは、

 この世界のすべてが愛しい。この世界を愛している。

 それはおそらく、精霊ルビスが求めてやまない言葉なのです。
 精霊ルビスにとって、勇者ロトは、自分を助けてくれた恩人ですし、その恩にむくいるために「いつかきっと恩返しをいたしますわ」なんて言って、実際に子孫が困ってるときに助力してくれたりするわけです、が。

 だけれども。精霊ルビスにとって、勇者ロトが特別な存在であるのだとしたら、その理由は、助けてくれたからではなく、
 彼女が作った世界を、最も愛してくれた人だから。
 そんなふうに思いたいなっていうのが、私の気持ちです。

     *

 最後にちょっとした、私好みの神話的な読み方をして、終わりにします。

 ルビスが作ったアレフガルドは未完成で、闇に包まれており、世界を構成する重要なパーツである「太陽」というものが登らず、昼というものがない世界でした。

 ドラクエ3から、ワールドマップに昼と夜が表現されるようになったのは、リアリティのためではなく、「昼も夜もある世界」に対する、「夜しかない世界」を際だたせるためです(これは断言しても良いと思う)。

 世界を闇に閉ざしていたゾーマを、主人公がやっつける。するとルビスは力をとりもどし、この世にはじめて朝というものがやってくる。そこでエンディングとなり、主人公は勇者と呼ばれるわけなのでした。

 だけれども、私としては、「主人公は腕っぷしが強くて、魔王をドツいてぼてくりこかしたので、彼は勇者です」というのは、ちがう気がする。ちょっと、そうは考えたくないのです。

 ゾーマは闇というものの象徴であって、この世に光がもたらされないように妨害していました(多分)。ゾーマがいるかぎり、アレフガルドに光さす朝は来ないのです。

 ですから、ゾーマは「アレフガルドを覆っている、闇」そのものです。
 ゾーマはすごく強くて、唯一の弱点である「ひかりのたま」がないと、倒すことができません。あ、いや、ゲーム的には、すごくレベルを上げればナシでも倒せますけど、ストーリー的には、ひかりのたまがないとだめです。

 ゲーム的には、「光の玉でゾーマを弱らせたあと、剣で斬ったり、魔法を撃ち込んだりする」ことで、ゾーマは討ち果たされるわけなのですが、物語としては、あるいは構造としては、

「闇そのもの」であるものに、光の玉をかざした

 からこそ、ゾーマは滅ぶのだと思います。主人公が勇者であるのは、強い力で敵を殴ったからではなく、「光を持ってきて、闇をはらう」という行為をおこなったからです。そう思いたいです。

 闇の象徴である者に、光の玉をかざす。
 闇しかなかった世界に、朝の光があらわれる。

 これは完全に、意図されて同型になっているものです。

 ひかりのたまは、アレフガルドには存在せず、上の世界にありました。ですから、アレフガルドにひかりのたまを持ち込むには、上の世界とアレフガルドを行き来する能力がないとだめです。

 勇者ロトが偉人であるのは、繰り返しますが腕っぷしが強いからではないはずです。
 そうではなくて、

 昼も夜もある世界から、光を持ってきて、夜しかない世界に分け与えてくれたから。
 朝というものを、この世に作ってくれたから。

 そういう偉業をなしとげたから、彼は偉人なのである。そういうふうに思いたいわけなのです。

 精霊ルビスが作り始めた大地アレフガルドは、夜だけがあり、昼というものがない不完全な世界になっていました。
 そこに、主人公が光というものを、いわば太陽をもたらしたことで、未完成だったアレフガルド世界は完成をみます。

 ですから、いってみれば、未完成だったアレフガルドを完成させたのは勇者ロトです。アレフガルド世界は、勇者ロトと精霊ルビスの合作。ふたりが協力してつくりあげた世界だということができます。
 もっと表現をエスカレートさせるなら、勇者ロトは、光をつかさどる創世の父神です。

 空(太陽)をつかさどる男神と、大地をつかさどる女神があわさって、世界が生まれた……というのは、わりといろんな神話にみられる類型です。ギリシャ神話なんかもそうでしたっけね。
 この物語は、そういう神話的イメージをすかしみることができそうなのです。

 そんなわけで、ドラクエ3の主人公勇者ロトは、ルビスという母神と対になることで、象徴的な意味合いで「世界を生んだ父」であるということができます。

 そしてそれは、父オルテガの背中を追いかけていた少年が、強く育ち、ついには、世界というものの父親になったのだ。そういう感じを見ることもできます。父に追いつこうと思っていた者は、いつしか、最も大いなるものの父となっていた……。そういうところに、きっと響きあっています。そして、このモチーフは、ドラクエ5に引き継がれてゆくわけです。

(おしまい)

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コメント

素晴らしい。
愛のある考察ですね。

ひとつだけ「ん?」なのですが、

本文を読んでいると、
「ゾーマが倒されて”初めて”アレフガルドに朝が来た」
「アレフガルドは”朝”がない、まだ未完成な世界で、完成する前にゾーマが現れた」
という前提になっている風ですが、
アレフガルトに住んでいる人々は「朝が来ない」と嘆いているわけで、それは「朝」という概念を全員が知っていたということでは?

つまり、
「アレフガルドはちゃんと”朝”のある世界だったけど、ゾーマが来て、世界を闇で覆っちゃったから、朝が来なくなっちゃった」
のではないかな、と思うのですが。

他人のブログの記事への疑問に対して、勝手に答えるのもなんですが……
ラダトームの町の人が言うには、アレフガルドの住人(の先祖)は上の世界からギアガの大穴を通ってきたそうですから、朝という概念は受け継いでいるでしょう。

高揚しながら読ませて頂きました! DQマスターズクラブでの発言をしった時から、私もずっとラーミアが迎えに来てくれた説を唱えていたので嬉しいです。どうしてか大団円より、何かを犠牲にした上での正義を貫く事に意義を見出だす方が多くて、ハッピーエンドじゃいけないのかな? とずっと悲しい気持ちがあったのです。
まあ、自分のDQ3はこうなの! と言い張りましたが。
ただ、ロトが帰ってしまうと後のロトの洞窟の「私の血を引きし者よ~」がどうなるんじゃ! って突っ込まれたり致します。私はロト本人と1勇者が血が繋がっていなくても、志と言うか魂を継いでいるからオッケーだと思うのですが、ファン的には楽しくないのでしょうか。
それから、ソースを覚えていないのですが、あの『鳥』のマークは、鳥山さんがナウシカの胸のエンブレムを参考にしたというコメントを何か(Wii版の資料?)で見た覚えがあります。DQもナウシカも大好きだったので、意外な繋がりに驚くと共に感動したので凄く印象に残っていました。ご存知ありませんか?

人様のブログのコメ欄で論争をするのもまずいとは思いますが…
俺も青紙さんと同じ疑問を持ちました。

>朝という概念は受け継いでいるでしょう
それは理屈が通らないと思います。元いた世界に朝があることを知っていたとしても、
アレフガルドは別世界です。別世界であることを人々は認識しています。
アレフガルドで朝を見た者が誰もいなかったとしたら、
この世界はゾーマのせいで闇に覆われている、のではなく、元々ここは太陽のない世界なのだと認識するのでは?

アレフガルドは未完成の世界で、1のエンディング以後ルビスの意思で拡張されたという説はなるほどと思うんですが、ここだけは俺もちょっと…

と、書いていて思ったんですが、ローラ=ルビス説を取ると
ロンダルキアやデルコンダルの扱いはどうなるのでしょう?
これはロト三王国の領土じゃないですよね?
勇者の望みに応じてルビスが作り与えたものではなくなってしまうと思うのですが…
デルコンダルはルビスが早とちりしてつくった土地に別の人が先に住み着いてしまった、
ロンダルキアはもともとはムーンブルクあたりの領土だったがハーゴンが占領したとかそんな感じでしょうか?

アレフガルドの民は上の世界からの移民だったでしょ
上の世界に朝はあるから朝を知っててOK

人様のブログのコメ欄で論争を…
と昨日書いた者です。ハンドルネームつけました。

>上の世界に朝はあるから朝を知っててOK
俺のコメント読まれましたか?
知っているか知らないかは問題じゃないと書いたつもりなんですが、伝わらないでしょうか。

横から失礼します。
この場合、創造主であるルビスが実在し、彼女を捕らえる脅威としてゾーマがいる状況(と言う解釈)ですから、朝と言う概念を知っているか否かで、アレフガルドの住人の言動も大きく変わるかと思います。

逆に、元々昼夜の有る世界だったとしても、その状態が何十年、何百年と続いた時代の人間は、それが当然であるかの様な言動をとるかも知れないと思います。
もちろんこれで、最初から朝が無かった事になるわけでは有りませんが、そうで有ってもとりわけ不自然では無いと思います。
どうでしょうか?

上の議論に関して一つ材料を投下。

FC版には容量的な問題なのか存在しませんが、
SFC版やGBC版では、マイラの温泉につかる老人がいて、
湯加減がぬるくなったのもこの世が暗闇に覆われたため、等と言っています。

FC版とSFC以降で設定が変わった可能性もありますが、
少なくともSFC版、GBC版では、
ゾーマ到来以前に日は登っていたものと私は思います。

昔エニックスが出したモンスターやアイテムの作品集を見るに
ゾーマが現れたからこそ闇が出たのは確定でいいかと

ドラゴンクエスト 精霊ルビス伝説を見るにDq3のロトはディアルトの転生体で、ゾーマはダトニオイデスの転生体っていう設定なんですよね。
竜王やシドは微妙だけど。

ルビスの夫たるロト(の転生体)が新たなる希望の光をともしたというあたりは、何か考えさせられるものはありますね。

大半の魔王はディアルト(ロト)に倒されているぽいですけどね。
それらを考えると地上=元々あった人間界という考察もできるわけですね。

追加 設定上ルビスは火の精霊なので…。どっちかというと元々太陽の属性かと
旦那さんは大地の精でしたが…。

久美沙織が独自に作った二次設定にとらわれてないとこがこの話のいいところなんだけどな

世の中目立つと、何とかしてケチつけてやりたいていう手合いも増えますな

1章から楽しく読ませていただきました。

3,1のアレフガルドしか無かった世界を、1の勇者の為に広げたという話は
凄く素敵だと思いました。

最高!!
普段ブログにコメントする事は無いんですが、たまらず書きました。

別に上の議論と関係ないですが、ブログ主さんの
 
「 彼女が作った世界を、最も愛してくれた人だから。」

という、素敵でいい感じの推理の言葉を見て、ドラクエについて納得すると同時に、もうハルヒもこれでいいかと思いました。
ローラ姫 = ハルヒ 、 ロト = キョン君
堀井さんは仕事してるので、谷川さんも仕事してほしいです。
ハルヒの続きが読みたいです。もー。
あっ、関係ない文章でした。失礼しました。

ロトシリーズは元々好きでしたが、この考察を拝読してもっと好きになりました。後世に残したい名作ですよね。ブログ主さんの素敵な推理に感謝します。

ごちそうさまでしたhappy02

ステキなお考えだなぁ…。僕は大好きですよ!
とてもワクワク&感動しながら読ませていただきました。

ドラゴンクエストの物語が常々すごいと思うのは、
奥深く、緻密に世界観が創られているにも関わらず、
解釈に幅を持たせていることです。
そういう器の大きさ、余韻、愛があふれている。

加納さんにもそれを感じます。しあわせな気持になれました。

先月末に発売された「ドラゴンクエストビルダーズ」では
ローラ姫とルビスが別物として描かれていると思うのですが
ナンバリングではないから関係ない。という解釈でいいのでしょうか。

エンディングで主人公達が空を飛ぶ乗り物に乗って冒険した場所をめぐるのは4以降定番にってますが、実は3もそうなんだと考えられますね。

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